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後期専攻実技試験

今日は東京音大の後期専攻実技試験でした。

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前期試験は20分でしたが後期は30分のプログラムを演奏しなければなりません。
ちなみに尚美ディプロマの卒業試験も30分でした。
前期試験ではロマン派に属するベーメのTrp協奏曲を演奏しましたので、
後期試験ではバロックと近代の音楽を演奏しようとプログラムを考え、
テーマを「独逸における時代の異なる二つのソナタ」としました。
使用楽器のほうもピッコロとB♭管を使うことを課題としました。

以下は試験用プログラムノートの引用です。

テレマン作曲 ソナタ ニ長調
1楽章 Moderato 2楽章 Largo 3楽章 Vivace

 ゲオルグ・フィリップ・テレマン(Georg Philipp Telemann 1681-1767)はドイツのポツダムの西100㎞ほどに位置するマクデブルクで生まれ、その後はライプチヒ大学に法学を学び学生と市民からなる楽団「コレギウム・ムジクム」を創設したことでも有名である。テレマンの音楽様式はフランス、イタリア、ポーランドの民族音楽からの影響があったとされドイツにおける後期バロック時代を代表する作曲家であり当時は同時代のヘンデルやバッハより高い人気を集めていたとされる。また彼の作品は3000曲を超え、代表作である「ターフェル・ムジーク」(食卓音楽とも呼ばれ宮廷の宴席で好んで演奏されたもの)は、三つの曲集からなりバロック音楽の百科全書とも呼ばれている。
 テレマンは多くの器楽曲を作曲しトランペットにおいても、四楽章形式のトランペット協奏曲ニ長調などはバロック時代のトランペット曲を代表する重要なレパートリーの1つとなっている。本日、演奏するソナタニ長調は1718年に作曲されたトランペットオリジナルのソロ・ソナタ(1つの独奏楽器と通奏低音の計3つの楽器で演奏される教会ソナタ形式)の作品で歌心のある親しみやすいフレーズが特徴の3楽章形式の作品である。

津堅教授より2楽章も演奏するようにと試験前に指示がありました。
本当はヒンデミットがキツいのでお休みヴァージョンの譜面でいきたかったのですがw
でも運指が大変なので2楽章だけはB♭管にして吹きました。




ヒンデミット作曲 トランペットとピアノのためのソナタ
1楽章 Mit Kraft 2楽章 MäBig bewegt 3楽章 Trauermusik.Sehr langsam
   力強く     中庸の動きで活発に   「葬送音楽」非常に遅く

 パウル・ヒンデミット(Paul Hindemith 1895-1955)はドイツのマイン川沿いにあるハーナウで生まれ、フランクフルトに移りホッホ音楽院で学びヴィオラ奏者、指揮者、作曲家として活躍する。第一次世界大戦後の敗戦国であるドイツにおいてロマン派より脱却した新即物主義(表現主義に対する反動として興った芸術活動で主観的・幻想的傾向・過剰な表現を排し現実を明確に客観的・合理的にとらえる)を推進した。20世紀のドイツを代表する作曲家であり生涯に600曲あまりの作品を残し代表作の「画家マスネ」においてはナチスに退廃的音楽と烙印を押され弾圧を受けた「ヒンデミット事件」も歴史的に有名な出来事である。その後、アメリカに亡命し戦後はスイスに帰還し1956年のウィーンフィル初来日時の指揮者としても知られる。
 1939年に作曲された「トランペットとピアノのためのソナタ」はピアノと独奏楽器用の一連のソナタ作品集のひとつであり、シリアスな曲想に暗い世相とヒンデミットの置かれた境遇の反映が表現され、ヒンデミットの音楽の特徴である増和音や四度音程を活用した和声、半音階的な旋律美は冷徹な雰囲気の叙情味と不思議な透明感がある。第1楽章はヒロイックな第1主題とレガートの大きなラインの第2主題を軸として展開され、第2楽章ではトランペットとピアノが役割分担しながら歩む主題、疑似バロック的な装いの中間部からなり、第3楽章は重々しい葬送曲で始まり前の楽章と関連性を持つ主題が現れ終結部のコラール「すべての人は死ななければならない」をトランペットが奏でて曲が終わる。


※「すべての人は死ななければならない」

すべての人は死ななければならない(Alle Menschen müßen sterben)は、
ヨハン・ゼバスティアン・バッハの4声コラール集のコラール。

歌詞 J.G.アルビー

すべての人は死ななければならない、
すべての肉は草のように去り、
いのちは朽ちる、
しかし、新しくされる。
肉体は朽ちて、
再び復活のからだが、
栄光の日に与えられる、
義人には。

おお私は見た
大いなる栄光!
私はいまかざる
天の白い服と
金の冠でもって、
私は神の御座の御前に立ち、
歓喜を持ってあおぎみる
このときは永遠に終わりがない。

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以上、ウイキペディアなどのネット情報とCDライナーを参考文献としてます。


今回演奏した曲のオススメ音源はコチラになります。

まずはテレマンのソナタはコレです。

Glanz Der TrompeteGlanz Der Trompete
(2002/10/28)
Gabor Boldoczki

商品詳細を見る


このCDを演奏しているガボール・ボルドツキさん(Gabor Boldoczki)のプロフィールは下記のとおり
 1976年ハンガリーのセゲド生まれ。“モーリス・アンドレの後継者(南ドイツ新聞)“と称され、2004年ザルツブルク音楽祭デビューの際は”柔らかなアーティキュレーション、極めて優れた才能、自信に満ちたアンブシュア、華麗な超絶技巧・・・あらゆる音楽をものにする最高質のソリスト(ザルツブルガー・ナハリヒテン)”などの絶賛を浴びる。14歳でザラエゲルセグ(ハンガリー)の国際コンクールで1等賞獲得。ヴァイネル音楽院、リスト音楽院に学び、またラインホルト・フリードリヒにも師事、頭角を表す。21歳でミュンヘン国際コンクールに最高位、第3回モーリス・アンドレコンクールでグランプリ獲得、一躍注目を浴びる。1999年8月リームスマ財団よりダビドフ賞、2002年年間最優秀ヤング・アーティスト賞を獲得。2003年10月エコー・クラシック賞最優秀新人賞を獲得、2008年ドイツ・フォノ・アカデミーより最優秀管楽器奏者に選ばれる。

このアルバムでトランペットのオリジナル曲はテレマンだけですが、
とにかくエレガントで音楽的な演奏は必聴です。


そしてヒンデミットのソナタは多数の音源ありますが決定盤はコレです。
演奏もさることながら録音も素晴らしいです!!


ソロ・ド・コンクール-トランペット作品集-ソロ・ド・コンクール-トランペット作品集-
(2010/02/17)
ヘフス(マティアス)

商品詳細を見る



ヘフスさんは書くまでもなく日本でも有名なトランペット奏者なので詳細は省きますが、
トランペットを勉強する上で重要レパトリーの数々が網羅されているCDです。
音大生などは絶対に購入して聴いたほうが良いと思います。





肝心の試験はイマイチでした。
特にヒンデミットが良くなかった。
ピッコロを吹いた後に直ぐに長い管を吹くのに修正が出来ませんでした。
それぞれ別々に演奏する場合はある程度の完成度になるのですが続けて演奏するとキツい。
そしてスタミナも最後まで何とか持ちはしましたが厳しかったです。
我ながら課題が多いのを痛感しており落ち込みます。

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最後に今回の試験で伴奏してくれた大学院伴奏科の田村瑞記さん、
譜めくりしてくれた学部ラッパの後輩の桑田亜季さんに感謝です。
どうも有難うございました。

使用楽器・マウスピース
シルキー ピッコロ P7-4GP 
シルキー 11AX リム プラチナ アンダーPGP仕上げ EXT2
バックB♭管 180ML 25パイプ 43ベル GP
トシ・トランペット・アトリエ リム1C カップ1CB スロート24 バックボア24 YGP


It was a graduate school examination today.
I play Telemann Sonata and Hindemith Sonata.
I was not able to do a good performance.
I use instrument and mouthpiece.
Schilke P7-4GP
Schilke 11AX Platinum&PGP EXT2
Bach 180ML B♭ 25 Pipe,43 Bell GP
T.Kameyama Rim 1C,Cup 1CB,Throat 24,Backbore 24 YGP

テーマ:トランペット - ジャンル:音楽

  1. 2011/02/01(火) 21:34:54|
  2. 喇叭 Diploma,Graduate school,Master class
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

No title

おつかれさまでした!

ヒンデミットはホントに奥が深いですよね。
特に「Alle Menschen müßen sterben」肝ですよね、第一次世界大戦の悲劇が目に浮かんできます。

今度、お話聞かせてください。

色々と(笑)
  1. 2011/02/02(水) 08:08:04 |
  2. URL |
  3. まさ #-
  4. [ 編集 ]

Re: No title

まさサン
ヒンデミット奥が深いです!
その深みを大して表現出来なかったのが残念です。
また、いつの機会かにリベンジしたいものです。

  1. 2011/02/02(水) 13:21:58 |
  2. URL |
  3. らっぱ@たか #-
  4. [ 編集 ]

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プロフィール

高 長行

Author:高 長行
1971年生まれ東京都国立市出身。1994年に道都大学社会福祉学部を卒業し朝日新聞東京本社のプレスライダーを経て札幌市の医療機関で主任MSW(社会福祉士・介護支援専門員)として13年間従事。

2001年より松田次史氏、星野究氏、ハンス・ペーター・シュー氏に手ほどきを受けトランペットの修行を開始し2007年に音楽家へ転身。2009年に尚美ミュージックカレッジ専門学校ディプロマ科管打楽器専攻、2012年に東京音楽大学大学院器楽専攻管打楽器研究領域修士過程をそれぞれ最高年齢で修了。両校でトランペットを栃本浩規氏、ティム・モリソン氏、津堅直弘氏、アンドレ・アンリ氏、高橋敦氏に、室内楽を稲川榮一氏、水野信行氏、山本孝氏に師事する。同年9月よりカイロ歌劇場管弦楽団のトランペット奏者に就任。


第28回草津国際音楽祭でハンス・ペーター・シュー氏のクラス、また派遣助成オーディションに合格し2009ライプチヒ国際音楽祭でペーター・ミヒャエル・クレーマー氏のクラス、第31回霧島国際音楽祭で高橋敦氏のクラス、第17回浜松国際管楽器アカデミーでエリック・オビエ氏のクラス、それぞれでディプロマを取得する。

第7回大阪国際音楽コンクール第2位、第19回日本クラシック音楽コンクール全国大会第3位(最高位)、第3回津堅トランペットコンクール第5位、第6回ブルクハルト国際音楽コンクール審査員特別賞、第20回レ・スプレンデル音楽コンクール奨励賞の受賞歴あり。

ソロ活動は第4回ドルチェ楽器デビューコンサートin東京、国際芸術連盟主催第40回新人演奏会、北広島市花ホール主催「第7回春の音楽会」で演奏歴あり。

オーケストラ活動ではボリショイ劇場管弦楽団、カイロ歌劇場管弦楽団、カイロ交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、バッハアカデミー管弦楽団、東京国際芸術協会管弦楽団、日本クラシックオーケストラ、キリシマ祝祭管弦楽団、ケンツビッチ祝祭管弦楽団、ちちぶ国際音楽祭オーケストラなどにエキストラ出演している。

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